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Tuya, D.; 長家 康展
Nuclear Science and Engineering, 15 Pages, 2023/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)局所的な分散低減が必要な問題や深層透過問題に対するモンテカルロ中性子輸送計算では、計算効率を上げるため一般的にインポータンス関数の評価が必要である。本研究では、局所的な分散低減に対するインポータンス関数を評価するための新しい再帰的モンテカルロ法(RMC法)を開発した。新しいRMC法を1次元鉄平板上体系と3次元コンクリート鉄体系の2つのサンプル問題に適用した。新しいRMC法によるインポータンス関数を用いて計算された分散低減パラメータを用いて、これらの問題に対する検出器応答を評価した。分散低減法を用いたモンテカルロ計算によって得られた結果は、分散低減法を用いないモンテカルロ計算の結果とよく一致した。さらに、分散低減法を用いたモンテカルロ計算は、FOM値で比較において、数倍から10倍の効率化を達成することができた。また、検出器位置の光学的な深さが深くなるほど計算効率が向上することもわかった。
中島 宏; 坂本 幸夫*; 田中 俊一; 田中 進; 馬場 護*; 中村 尚司*; 平山 英夫*; 秦 和夫*; 加速器遮蔽・原研・大学プロジェクト共同研究グループ
Proceedings of 6th International Meeting on Nuclear Applications of Accelerator Technology (AccApp '03), p.959 - 968, 2003/00
陽子加速器施設遮蔽設計法の確立を目的として、数十MeV領域における一連の遮蔽実験を原研TIARAで行った。この一連の実験では、荷電粒子による厚いターゲットからの中性子収量測定,準単色中性子源を用いた鉄,コンクリート,ポリエチレン遮蔽体透過実験,白色中性子源を用いた迷路状通路放射線ストリーミング実験が含まれている。これらの測定結果は、MCNPXやNMTC/JAERIなどの高エネルギー粒子輸送計算コードの精度検証に用いられたほか、moving source modelを用いた解析的手法や秦の式によるDUCT-III等の簡易計算コードの検証にも用いられた。本報告では、これら実験結果及び解析結果について紹介する。
森 貴正; 中川 正幸
Journal of Nuclear Science and Technology, 29(11), p.1061 - 1073, 1992/11
厚さ3mの鉄平板体系中の14MeV中性子深層透過計算ベンチマークをJENDL-3およびENDF/B-IVとベクトル化連続エネルギーモンテカルロコードMVPを用いて行った。さらに多群計算も行い結果を比較した。鉄平板中のいくつかの位置における中性子スペクトルと平均断面積の参照解が得られた。これらはMVPコードによる高速計算によって高い統計精度で評価できた。JENDL-3とENDF/B-IVの比較では共鳴領域の中性子束に最大1桁の差異がみられた。295群および125群のJSSTDL/J3ライブラリーによる多群計算は断面積の谷でのストリーミング効果を過小評価し、その結果3mの位置では24keV以上の中性子束に対して連続エネルギー法と比較して2桁以上の過小評価となった。平均断面積の空間依存性を考慮することによってこの過小評価は約1桁まで減少した。しかし、多群法によってストリーミング効果を正確に評価するのはかなり困難であることが明らかになった。